生きるって大変なこと。すごいこと。

32歳で大腸がんになった私の、それでも生きる、海外奮闘記

恋と大戸屋の話 Episode 2

大戸屋エピソード2】
定食好きなくらいで大戸屋男だなんてひどい、というエピソード1読者からのコメントがあったのだが、彼の大戸屋にかける意気込みは半端では無い。


四回目の食事(懲りずに決行)、前回のトラウマから抜け出せなかった私は、中目黒駅での待合せの後、半ば強引に「ねえ、あっちにいい店見つけたんだ!!」と、大戸屋と反対側に彼を誘導。お金が無いのかも、とも心配して、安くて雰囲気もいい店を選んでおいた。いつも通りゴルフの話で数時間。(余談だが、私は彼のおかげでゴルフ理論に詳しくなってそれは感謝している)


そして、五回目の食事の日の朝。あー、今日も大戸屋だったらどうしようと案じていたら、彼からのメールが、その心配をすっかり取り除いてくれた。
『じゃあ今日、20時に大戸屋の前で。』
どうやら前回の私の抵抗がお気に召さなかったようだ。待合せが大戸屋で、それ以外の店に行く選択肢はあるだろうかと考える。そもそも、オシャレな飲み屋が山ほどある中目黒で、大戸屋の存在を知っている人の方がほんとは少ないのだ。そして、ここは全く待合せに適さない。中目黒で唯一のキャバクラの上が大戸屋になっていて、結局、私は客引きのお兄さんと向かい合いながら、彼が来るのを待つ事になる。そしてアートネイチャー勤務時代の武勇伝を聞き、最後はスタバ。

 

こんなに大戸屋にこだわる人をそれまで見た事がなかったので、「もしかして彼は大戸屋グループの息子では無いだろうか」と妄想したことも否めない。しかし、たまたま友人が大戸屋の社長宅で家庭教師をした経験があり、彼と大戸屋が全く関係無いことは証明された。
世の中には本当に色んな人がいて、幸か不幸か、私はたくさんの人達との出会いを繰り返す。これからもきっと多くの学びと驚きが私を待っているかもしれない。